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会誌「放射線化学」(ISSN 2188-0115)

■2017 No.104  [PDFファイル・全ページ(8.4 MB)

  • 巻頭言
  • 展望・解説
    • 最先端プラズマバイオ技術
      堀 勝,石川 健治,田中 宏昌,橋爪 博司(名大),近藤 隆(富山大)  [PDFファイル(2.4 MB)
    • 最近,低温大気圧プラズマが開発され,細胞や生体などにプラズマを照射することが可能になり,世界中でプラズマバイオに関する研究が活発に推進されている.プラズマによって誘起される様々な新バイオ現象を基にして,プラズマ科学と医科学の融合が進み,「プラズマ医療科学」という新学術領域が創成された.特に,プラズマを用いたがん治療,止血,創傷治療などにおいて,動物レベルで画期的な効果が観察されるようになった.さらに,このようなプラズマ医療において得られた科学的な知見は,プラズマ農業分野においても革新的な技術を生み出して,世界的なイノベーションの推進に繋がっている.

    • 水溶化2,2-ジフェニル-1-ピクリルヒドラジル(DPPH)ラジカルによる水溶性抗酸化物質の速度論的活性評価
      中西 郁夫(量研・放医研)  [PDFファイル(1.5 MB)
    • 抗酸化物質は優れたラジカル消去活性を示すため放射線防護剤への応用が期待されている.一方,抗酸化物質の活性評価には,安定ラジカルである2,2-ジフェニル-1-ピクリルヒドラジル(DPPH)ラジカルが頻用されているが,水にまったく溶けないため,水溶液中で用いるためにはエタノールなどの共溶媒が必要である.その際,pHを制御するために高濃度の緩衝液を用いると,緩衝塩が析出するという問題があった.我々は最近,シクロデキストリンを用いてDPPHラジカルの水溶化に成功した.本稿では,この水溶化DPPHラジカルを用いた高濃度緩衝液中における水溶性抗酸化物質の速度論的活性評価法について紹介する.

  • とぴっくす
    • 単結晶ダイヤモンドによる蛍光型の荷電粒子飛跡検出
      春山 盛善,加藤 実咲,加田 渉,花泉 修(群馬大),小野田 忍,大島 武(量研),寺地 徳之(物材機構),磯谷 順一(筑波大)  [PDFファイル(3.4 MB)
    • 重荷電粒子飛跡の高分解能可視化を目的として,単結晶ダイヤモンド基板を用いた新しい蛍光飛跡検出器(FNTD)を開発した.単結晶ダイヤモンド内部では窒素と原子空孔が結びつく形で蛍光中心(NVセンター)が形成される.荷電粒子の照射下では無数の原子空孔が粒子飛跡に沿って形成されるため,その領域にNVセンターが分布する.NVセンターは室温下で緑色レーザー励起により明るい赤色蛍光を発生するため,ダイヤモンド内部を所定波長のレーザーにより走査することでイオン飛跡を可視化するFNTDを開発できる.とりわけ本報告では,自作共焦点顕微鏡により窒素イオンやオスミウムイオン照射飛跡の計測例を示しながら,ダイヤモンドを用いた飛跡観察の利点を示す.

    • イオンビーム照射によるフッ素系高分子材料の微細加工
      喜多村 茜(原子力機構),小林 知洋(理研)  [PDFファイル(2.1 MB)
    • フッ素系高分子材料は,耐化学薬品性が高いがゆえ,従来の微細加工技術が適用できない.そこで,放射線には容易に分解される特性を利用した微細加工技術の研究が進められている.我々は放射線の中でもイオンビームに着目し,イオンビームがもたらす多様な照射効果を利用した新しい微細加工技術の開発に取り組んできた.イオン注入法では,PTFE表面に金型を利用することなく,照射だけで芝生のような微小突起が密集した構造面を作製できる.プロトンビーム描画法では,入射イオンがPTFE内部に侵入する過程で発生した分解ガスを利用し,PTFE表面に内部から隆起した頂点を持つ構造体を作製することができる.またプロトンビーム描画法の後にイオン注入法を行うことによって,芝生状突起構造面に平滑な線の描画形状が形成された構造を作製できる.本稿では,イオン注入法,プロトンビーム描画法,および両手法を組み合わせた計3種類の技術を使って得られる微細加工法について述べる.

    • 固体飛跡検出器CR-39を用いたレーザー加速イオンのエネルギースペクトル及び空間分布の高精度計測
      金崎 真聡,小田 啓二,山内 知也(神戸大),福田 祐仁(量研・関西)  [PDFファイル(1.4 MB)
    • 水素を背景ガスとする二酸化炭素クラスターターゲットを用いたレーザー駆動イオン加速実験において,固体飛跡検出器CR-39を用いたエネルギースペクトル及びイオンの空間分布について,それぞれ,分解能0.1 MeV/nおよび数 μmという高精度な計測を実施した.その結果,イオンが加速された際の状況を反映したと考えられるエネルギースペクトル及びイオンの空間分布が得られた.

    • オンライン型トムソンパラボラスペクトロメータによるレーザー加速イオンのリアルタイム計測
      神野 智史(東大),福田 祐仁(量研・関西)  [PDFファイル(1.2 MB)
    • レーザー駆動イオン加速実験におけるオンラインイオン検出のため,イオン検出部に蛍光板付きMCPとCCDを備えたトムソンパラボラスペクトロメータを構築した.本装置の動作試験を行うために,量子科学技術研究開発機構のJ-KARENレーザー施設において,CO2クラスターのクーロン爆発により生成したイオンの検出を行った.検出されたイオンの最大エネルギーは2.5 MeV/qであり,核子あたりのエネルギーに換算すると,0.9 MeV/uであった.この結果は,CR-39を用いて得られた結果と矛盾がなく,本装置がオンラインイオン検出に有用であることが示せた.

  • 会員のページ  [PDFファイル(832 kB)
    • 今村昌先生追悼  吉良 爽(元 理研)
    • 志田忠正先生の背中と我々「弟子」たち  丑田 公規(北里)
  • 海外レポート  [PDFファイル(900 kB)
    • Notre Dame Radiation Laboratory滞在記  岩松 和宏(NDRL)
  • ニュース  [PDFファイル(908 kB)
    • SARAC2017開催報告  越水 正典(東北大)
    • 茨城大学大学院理工学研究科に量子線科学専攻発足  高妻 孝光(茨城大)
    • 日本原子力学会「2017年春の年会」参加報告  樋川 智洋(原子力機構)
  • お知らせ  [PDFファイル(857 kB)] 
    • 放射線化学賞選考結果の報告  勝村 庸介(RI協会)
    • 第60回放射線化学討論会プログラム  伊藤 賢志(産総研)
  • 本会記事  [PDFファイル・これ以降全て(838 kB)
    • 事務局より:理事会議事録等 (事務局)
  • 賛助会員名簿

最終更新日: 2018年11月5日