放医研HIMACで供給されるHe〜FeのGeV級重粒子線が水中に引き起こす放射線化学反応を調べた。主要な生成物(水和電子・OHラジカル・過酸化水素)のプライマリ収量を測定し,LET増加に伴うトラック構造の高密度化を確認した。メチルビオローゲン−ギ酸ナトリウム水溶液で近似的に水分解ラジカルの収量の和を測定し,トラック内ダイナミクスについても検討した。この他に,蛍光プローブにより高感度にOHラジカルを検出し,ブラッグピーク近傍での水分解について調べ,核破砕の影響によるビーム
組成の変化についても検討を行った。